さんさんタウンのダイエー閉店。開業1978年、駅前再開発の象徴が残したもの(2025年10月5日)

2025.10.07

阪急塚口駅前「塚口さんさんタウン」の核店舗として長年親しまれてきたダイエー塚口店(イオンフードスタイル)が営業を終了しました。 さんさんタウンが終わるわけではないですが、1978年の開業以来、駅前再開発の象徴として多くの生活と思い出を支えた存在に、感謝と敬意をこめて歴史を振り返りたいと思います。

さんさんタウンとは

塚口さんさんタウンは、尼崎市が進めた「塚口南地区第一種市街地再開発事業」の一環として1978年(昭和53年)に完成した駅前複合施設です。

1番館・2番館・3番館の3棟がデッキでつながり、核テナントとしてダイエーが入り、地域の都市核として機能してきました。

開業当時の熱気

さんさんタウンが出来る前からある映画館!さんさんタウンができてから「塚口サンサン劇場」として再オープンした。(2022年加納悠以撮影)

1978年7月7日のグランドオープン時には約8万人が来場し、駅前再開発の先駆けとして全国的にも注目されたそうです。

屋上遊園地やイベントも人気を集め、家族連れでにぎわう「街の広場」として愛されてきました。

50-60代の方に聞くと、当時のさんさんタウンは若者に溢れいわゆるナンパの聖地だったとか。

(決して尼崎に限ったことではないと思いますが)ヤンキーブームも相まって良くも悪くも活気があったみたいですね。

ダイエー塚口店の歩み

ダイエー塚口店は1978年開業後、衣食住のフルライン型総合スーパーとして1番館・3番館を核に長年営業しました。

2017年には3番館の建替えに伴い3番館直営売場を閉じ、1番館2~3階へ売場を集約し「イオンフードスタイル」を冠して継続しました。

また、1978年オープン当初からあった、ドムドム塚口店もこの建替えのタイミングで閉店となりました。

3番館建替えとSOCOLA誕生

老朽化対応で3番館は建替えが決定し、解体後は商業施設「SOCOLA塚口クロス」と上層の分譲マンション「プラウド阪急塚口駅前」が誕生しました。

駅前の新陳代謝が進みつつも、1・2番館は地域の日常を支え続けてきました。

ダイエー閉店という節目

各種報道・告知により、ダイエー塚口店(イオンフードスタイル)は営業終了の案内がなされ、長い歴史に幕を下ろしました。

閉店前には衣料・雑貨などの売り尽くしも行われていましたね。

店舗の公式・地域メディアによって、閉店は2025年10月5日と案内され、約47年の営業に区切りがつきました。

今後、跡区画は専門店フロアとして新たに生まれ変わるみたいです。

さんさんタウンの記憶

開業からの賑わい、屋上遊園地やイベントの思い出は、塚口の都市風景とさまざまな世代の記憶に深く刻まれています。

銀行が並び活気づいた駅前の昭和〜平成の記憶は、再開発の歴史とともに今も語り継がれています。

ちなみに35歳の筆者にとって、小学生の頃は買い物といえばさんさんタウンのダイエーでした。「ダイエー行くで」の一声でほぼ毎週末、車で行ってた記憶があります。地下駐車場へ駐車し、買い物。帰りには屋上の遊園地に行ったり、当時あった寿がきやの変なフォークでラーメンを食べたりソフトクリームを食べたりしましたね。

都市再開発の文脈

尼崎北部の都市核として進められた再開発は、権利調整や大型店誘致など多くの課題を乗り越えて実現しました。 その成果として生まれたさんさんタウンは、生活利便と地域文化の結節点として機能してきました。

屋上遊園地の閉業時期

塚口さんさんタウン(旧3番館)の屋上遊園地は、2000年代に営業休止となり、その後閉園とされています。 いつだったか、記憶が曖昧だったので調べてみたら神戸新聞の地域特集でも、運営中止に至り観覧車は2008年(平成20年)に撤去と記録されていました。(2019年2月9日の神戸新聞)

ダイエーへの感謝

長年にわたり日々の買い物を支え、地域の「当たり前」を作ってくれたことに大きな感謝を捧げます。

また、最後の一日まで店を守り続けたスタッフや関係者の尽力にも、心から敬意を表します。

これからの駅前へ

閉店後、跡区画は専門店ビルとしての再編が案内されており、街はまた新しい一歩を踏み出します。

形は変わっても、人の流れと暮らしを支える「駅前の力」は、これからも塚口の価値であり続けるはずです。

関連情報・年表メモ

  • ・1978年7月7日 さんさんタウン開業、ダイエー出店。
  • ・2017年11月 3番館直営売場閉店、1番館へ集約。
  • ・2022年 SOCOLA塚口クロス/プラウド完成。
  • ・2025年10月5日 ダイエー塚口店営業終了(各社報・告知)。
2025年1月25日加納悠以撮影。基本構造は変わらず塚口の街並みを象徴し続けている。

まとめ

昭和の先駆け的再開発として生まれた「塚口さんさんタウン」と、核店舗ダイエーが果たした役割は、47年にわたり地域の暮らしと記憶を支えました。

閉店は寂しさとともに、大きな感謝を伝える節目であり、次の塚口駅前の物語のはじまりでしょう。

駅前の再開発によってイベントなども積極的に行われているさんさんタウンの今後が楽しみです!

この記事を書いた人

加納 悠以

1989年生まれ。歌手活動とウェブ制作やジャーナリスト活動を行いながら、兵庫県尼崎市の地域活性などに携わっている。合同会社あまっぷのスタッフ。